English

文法の基本ガイド: Have to と Must の使い分けを学ぶ

スポンサーリンク

どうも、いちあるです。

本日はタイトルのとおり、助動詞の「must」と「have to」の違いについて学んでいきたいと思います。

以前、強い推量としての「must」と「can’t」の違いについて解説をしましたが、本日は「義務」を表す「must」と「have to」の違いになります。

まだ、過去の記事を読まれていないかははぜひそちらも併せて読んでいただけるどより深い意味を理解することができると思います。

それでは早速解説に移りたいと思ます。

~しなければいけない。「have to」

「have to」の用法

「have to」は何らかの義務がある場合に、「~しなければならない」という意味で使われます。

とくに、外的な義務や規則に基づく行動を示したり、強い必要性や不可避性を示すよう表現をしたい場合は「have to」が使われます。

例文を見ていきましょう。

  • I have to finish my homework before dinner.
    (夕食前に宿題を終わらせなければならない。)
  • She has to attend a meeting this afternoon.
    (彼女は今日の午後に会議に出席しなければならない。)
  • We have to wake up early for the exam tomorrow.
    (明日の試験のために早起きしなければならない。)

なんとなくイメージはわくかもしれませんが、いずれも外的な義務や規則に基づいています

文(青色は、やらなければいけないこと)想定される外的要因
夕食前に宿題を終わらせなければならない。家庭や学校の規則
彼女は今日の午後に会議に出席しなければならない。仕事や学校、組織のスケジュール
明日の試験のために早起きしなければならない。試験の準備

自分の意志というよりは、「客観的な要因」に基づきなんらかの行動の義務を持っている場合には「have to」が使われます。

疑問形や否定形

また、「have to」は一般動詞ですので、疑問形や否定形には「do」が用いられます。

疑問文:

  • Do we have to pay a fee to join the club?
    (クラブに入るために手数料を支払わなければなりませんか?)
  • Did he have to apologize for his mistake?
    (彼は彼の間違いのために謝らなければなりましたか?)

否定文

I don’t have to attend the meeting tomorrow.
(私は明日の会議に出席する必要はありません。)

He doesn’t have to work on weekends.
(彼は週末に働く必要はありません。)

「have to」は助動詞と一緒に使うことができる

「have to」は「must」と異なり、ほかの助動詞と一緒に使うことができます。

「will」 + 「have to」

  • I will have to attend the workshop next week.
    (来週、ワークショップに出席しなければなりません。)
  • She will have to submit her application by the deadline.
    (彼女は締切までに申請書を提出しなければなりません。)
  • We will have to study for the exam over the weekend.
    (私たちは週末に試験の勉強をしなければなりません。)

「going to」 + 「have to」

  • They are going to have to find a new apartment before the end of the month.
    (彼らは月末までに新しいアパートを見つけなければなりません。)
  • I am going to have to start saving money for my vacation.
    (私は休暇のためにお金を貯め始めなければなりません。)
  • She is going to have to attend the meeting tomorrow morning.
    (彼女は明日の朝、会議に出席しなければなりません。)

「may」 + 「have to」

  • He may have to work late tonight.
    (彼は今夜遅くまで働かなければならないかもしれません。)
  • We may have to reschedule our meeting due to unforeseen circumstances.
    (予期せぬ事態のために、会議の日程を変更しなければならないかもしれません。)
  • She may have to take additional courses to meet the requirements.
    (彼女は要件を満たすために追加のコースを取らなければならないかもしれません。)

このように「他の助動詞と一緒に使える」点は、「have to」にしかない強みですね。

~しなければいけない。「must」

「must」も「have to」同様に、一定の義務を課す表現で多用されます。

「must」は、外的な義務や規則に基づいて一定の義務が発生する「have to」とは異なり、通常は、話し手の独自の信念を示します。

  • She must take care of her health by eating nutritious foods and exercising regularly.
    (彼女は栄養バランスの取れた食事を摂り、定期的に運動することで健康を管理しなければなりません。)
  • He must pursue his passions and dreams, regardless of what others may thin.
    (他人が何を考えるかに関係なく、彼は自分の情熱と夢を追求しなければなりません。)
  • They must strive to make a positive impact on the world, no matter how small their actions may seem.
    (自分たちの行動がどれほど小さく見えても、彼らは世界にポジティブな影響を与える努力をしなければなりません。)
話し手の信念・主観を詳しく見る
英文 和訳 背景にある話し手の主観・信念
She must take care of her health by eating nutritious foods and exercising regularly. 彼女は栄養バランスの取れた食事を摂り、定期的に運動することで健康を管理しなければなりません。 健康の管理の必要性
He must pursue his passions and dreams, regardless of what others may think. 他人が何を考えるかに関係なく、彼は自分の情熱と夢を追求しなければなりません。 個人の情熱と夢の追求
They must strive to make a positive impact on the world, no matter how small their actions may seem. 自分たちの行動がどれほど小さく見えても、彼らは世界にポジティブな影響を与える努力をしなければなりません。 社会へのポジティブな影響

背景にある「話し手の主観があるからこそ、話し手はそう思う思っている」という場合に「must」が使われます。

「don’t have to」と「must not」の違い

肯定文とは異なり、否定文を構成する「don’t have to」と「must not」には大きな違いがあります。

「must not」は、「〜してはいけない」「〜してはならない」という意味を表します。つまりは、「禁止」されていることを示します。「must not」はどちらかというと、ネガティブな表現であり、禁止や制限を強調します。

対して、「don’t have to」は、「〜する必要はない」「〜しなくてもよい」という意味を表します。つまり、何らかの動作をすることが自由であり、必要性や義務がないことを示します。「must」に対して、自由や選択肢を強調します。

  • 「must not」→「禁止や制限」
  • 「don’t have to」→「必要性や義務はない」
don’t have toの英文(和訳)must notの英文(和訳)
don’t have toの英文(和訳)
must notの英文(和訳)
You don’t have to lock the door when you leave; it’s a safe neighborhood.
(出かけるときにドアに鍵をかける必要はありません。安全な地域ですから。)
You must not forget to lock the door when you leave; safety is paramount.
(出かけるときにドアを閉めるのを忘れてはいけません。安全が最優先です。)
We don’t have to rush; the movie doesn’t start for another hour.
(急ぐ必要はありません。映画はまだ1時間後に始まります。)
We must not be late; punctuality is important.(遅刻してはいけません。時間通りに来ることが大切です。)
You don’t have to worry about paying for lunch; it’s my treat.
(昼食代の心配をする必要はありません。私がおごります。)
You must not forget to pay for lunch; it’s your turn to treat.
(昼食代の支払いを忘れてはいけません。今度はあなたがおごりです。)

以上のように、ニュアンスの違いを理解できると思います。

おまけ

最後に、「have to」は「have got to」に代用することができます。

意味としては同義ですので、どちらを使っても大丈夫です。

※ 「have got to」は口語として使われることが多いようです。

  • She has got to call her parents before she leaves for the trip.
    (彼女は旅行に出発する前に両親に電話しなければなりません。)
  • They have got to study hard for the exam next week.
    (彼らは来週の試験のために一生懸命勉強しなければなりません。)
  • He has got to finish his homework before he can go out to play.
    (彼は遊びに出かける前に宿題を終わらせなければなりません。)

まとめ

お疲れさまでした。

かなり、長めの説明になりましたが本日のまとめです。

have to と mustの違い
項目 have to must
意味 外部の規則や義務、必要性から来る義務を表す。 話し手自身の判断や内的な義務、強制を表す。
要因 必要性や義務が外的な要因に基づいている。 義務や必要性が話し手の判断や意志に基づいている。
使用例 – You have to wear a helmet while riding a motorcycle.(バイクに乗るときはヘルメットを着用しなければならない。) – I must finish this assignment by tomorrow.(私は明日までにこの課題を終えなければなりません。)
強制度 外部的な要因や規則によって課される義務を示す。 話し手自身の強い意志や判断に基づく義務を示す。
否定形の場合 必要性や義務がないことを示す。「must」に対して、自由や選択肢を強調。 「禁止」されていることを示す。「must not」はどちらかというと、ネガティブな表現であり、禁止や制限を強調。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではまた!

スポンサーリンク

ABOUT ME
ichiaru
30代中盤より英語学習を始め、TOEICスコアを350→825に向上。2000回以上の英会話レッスンを経て英会話力を習得し、外資系企業に転職。現在もさらなる英会話力向上を目指しています。ブログでは、いままでの学習経験をもとに英語の勉強法などを発信中。