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エンジンオイルの種類

今日はエンジンオイルの簡単な役割についてはなしをしていきたいと思います。

みなさんはエンジンオイルと聞いてどんな疑問をもっていますか…?

 

ん…定期的に交換が必要だよね!だけど実際どのくらいで交換すべきなの?
エンジンオイルなんてどれも同じでしょ?安いオイルでいいじゃん!
たくさん種類があって、どれを選べばいいだろう…

 

とまあ、こんなところでしょうか。

正直、みなさんのお付き合いのあるディーラやカーショップ、ガソリンスタンドなど、ほとんどの場合が「おまかせ」で交換をしているのではないでしょうか。

しかし、この「おまかせ」が意外に盲点。すべての整備士がオイルの効果や重要性について十分理解をしているかというと、決してそんなことはありません。私の肌感覚ですが、半分以上の整備士が正しい知識をもっていないように思えます。

適当なオイルを入れて、壊れてしまい…。壊れた原因を証明できず、修理代は泣く泣く自己負担なんてこともありうるかもしれません。私も実際にそのようなユーザを多く見てきました。

今日は、そんな事態にならないよう、何回かに分けて、エンジンオイルについて話をしていきたいとおもいます。

今日は、どのようなエンジンオイルの種類があるのかについて説明をしてみましょう。

おおきくわけると、以下の3つの分類によってさまざまな「種類」わけがされています。

  • 粘度
  • 性能
  • 使い道

エンジンオイルの粘度とは

SAE分類とは

「粘度」とは、一言でいうと「ドロドロ」の度合いです。

例えば、コップに入れた水はドロドロしていませんが、油だとドロドロしてますよね!

まさしくこのドロドロの程度を示しているのが「粘度」になるわけです。

粘度は基本的にSAE粘度分類によって分類わけがされています。SAEとは、アメリカの自動車技術協会(Society of Automotive Engineers.Inc.)の略です。

見たことがあるかと思いますが、オイルの缶に表示されている〇〇Wー〇〇(〇〇には数字がはいります)というやつですね。

ここに書かれている数字のことを粘度番号といい、数値が上がるほど温ドロドロしたオイル、つまりは粘度の高いオイルということになります。

なお、このSAE分類はエンジンオイル以外のミッションオイルやデフオイルにも適用されます。

粘度はエンジンを潤滑させるときに、とても重要でドロドロしすぎているとエンジンが動きずらくなり、とくにとても寒い地域などでは、エンジンがかかりにくくなったりします。

逆に粘度が低すぎると、サラサラしすぎてしまい、高温時に焼き付きを起こす可能性があるといわれています。

本来は使用環境に合わせて、粘度を変えてあげる必要もあるのですが、正直面倒くさいですよね!?

そう!!そこであるのがマルチグレードオイルと呼ばれるもので、いま販売している自動車用のエンジンオイルはほとんどがマルチグレードオイルを使っています(マルチグレード以外は筆者は見たことがありません)。

マルチグレードオイル

0Wー20、10W-30など、Wが付記された数字と、付記されていない数値で表現されている

シングルグレードオイル

20、30など付記されていない1種類の数値で表現されている

 

マルチグレードにおける”W”はおおよそ-20℃程度の粘度、もう一方は100℃近い粘度を保証するものとされているようです。

対してシングルグレードは、単に数字だけ!冬場と夏場でエンジンオイルの粘度を変えてあげる必要があるかもしれません。高校生時代から車関係でアルバイトをしていた著者ですが、シングルグレードのエンジンオイルを使ったオイル交換をしたことがありません(というか見たことすらありません)。

一部、海外のオイルメーカやバイクなどで使用されているというウワサです…

やわらかいオイルが主流??

タイトルにもあるように、最近はドロドロしていないオイルが主流になりつつあります。

著者が、ディーラに努め始めたころは10W-30、0W-20が主におすすめしていたオイルでしたが、最近では0W-16そして0W-8という超低粘度のオイルが販売されています。

このように、やわらかいオイルが主流になる主な理由としては、燃費を意識したエンジンに対応したものであるといわれています。

以前、お客様から「エンジンオイルは高いから、てんぷら油でもいれといてくれ!!」なんて冗談で言われていましたが、本当にてんぷら油みたいにサラサラしています。

少しお高いエンジンオイルですので、市場に浸透していくには少し時間がかかるかもしれませんが、エンジンオイルを使用するだけで1%程度の燃費向上に貢献するとか…

ただし、あまりにもサラサラすぎるので高温になりやすいエンジン(とくに直噴やターボ車)には焼き付きの原因になりかねないので使わない方がよさそうです。

エンジンオイルの性能について

エンジンオイルの規格

エンジンおいるの規格には、おもに以下の4つの規格があります

API規格

American Petroleum Instituteの略で、アメリカの石油協会の規格です。ガソリンエンジンではSから始まり、ディーゼルエンジンではCから始まります。SはService Classification CはCommercial Classification の略であるといわれています

ILSAC規格

International Lubricant Standardization and Approval Comitteeの略で、日本とアメリカの自動車メーカの組織が共同で定めた規格です。主にガソリンエンジン向けの規格で、GF-1、GF-2など新しくなるについてれ数字が大きくなります

ACEA規格

Association des Constructeurs Europeens d’Automobiles(ドイツ語??)の略で、欧州メーカが共同で定めた規格です。欧州からの逆輸入車などはACEA規格のエンジンオイルを使っていたりしますね…

JASO規格

Japanese Automobile Standards Organaizationの略で日本の自動車技術会が規格しています。国内車だと、ディーゼルエンジンオイルでDL-1(おもに小型トラック)やDH-2(おもに中型や大型トラック)などで知られています

なじみが深い??API規格

おそらくみなさまがよく聞く、馴染みのある規格はAPI分類ではないでしょうか??

著者が高校生の時は、ガソリンエンジンオイルはSGグレードが一般的、ディーゼルエンジンオイルはCDグレードが一般的だったのですが、現在はガソリンエンジンではSPまでグレードアップしています。

SGは1989年以降のガソリンエンジン車用で、従来のSFと比べるとスラッジを防止したり、耐摩耗性に優れているとのことです。

SG以降、SH、SJ、SL、SM、SN、SPと進化し、SPグレードについては、耐LSPI性能(スーパーノッキング)、タイミングチェーン摩耗に強く、低温での清浄性能、酸化安定性、省燃費性に優れた代物とのことです。

エンジンオイルの使い道

知っているようで知られていない、エンジンオイルの使い道。

一歩間違えると、多いな損害につながりかねません。

ディーゼルエンジンにガソリンエンジンオイルを入れても平気か??

結論からいうと、平気とは言えません。

ただし、エンジンがすぐ壊れてしまうことはないと思います。

ここでいう「壊れる」というのは、「焼き付き」を意味しますが、というはエンジンオイルはディーゼルエンジン用のオイルであろうが、ガソリンエンジン用のオイルであろうが、潤滑性能や、冷却性能などのエンジンオイルとしての最低限の性能は兼ね備えているからです。

ただし、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンより高圧縮であるため、ガソリンエンジン以上に密閉作用が求められます。

また、ディーゼルエンジンの燃料となる軽油には硫黄分が含まれているため、ディーゼルエンジンオイルには硫黄による腐食を防止したり、酸化過程で発生する「すす(PMといいます)」を防止する性能を持っていますので、そいういった面からしても、緊急時を除いてディーゼルエンジンにはディーゼルエンジンのオイルを使うべきでしょう。

粘度の高いオイルを入れても平気?

指定オイルに対して、粘度が極端に低いオイルを入れるのは、焼き付く原因にもなるため(とくにターボ車や直噴)あまりおすすめはできません。

逆に粘度が高いオイルを入れることは、燃費の悪化にはつながりますが、大きな損傷にはつながらないと著者は考えます。

エンジンの中はピストンと呼ばれる金属体が、オイルをかき上げて潤滑していますので、ドロドロのオイルだとその分エンジンの抵抗となり、燃費の悪化につながります。

ただし、潤滑は音大なくできますから、焼き付くような心配はないでしょう。

著者の思う一番やってはいけないオイルの選定

のちほど構造については話をしたいと思いますが、DPF(すすを補修する触媒)を搭載したディーゼルエンジン車のオイルについては決められたオイルを使いましょう。

というのは、このDPFを搭載したディーゼル車は、すすを浄化する方法として”再生”という方法ですすを燃やします。この再生が行われると、エンジンオイルに燃料が混ざります。

再生の頻度が多いと、エンジンオイルにどんどん燃料が混ざり、エンジンオイルが燃料によって希釈されてしまいます。希釈されたエンジンオイルは粘度が低下します。

つまり、DPF搭載車は、燃料で希釈されても、ある程度性能が維持できるエンジンオイルでないとダメということです!

知らずに、一般的なディーゼルエンジンのオイルを使ってしまったりすると、エンジンにダメージを与えるばかりか焼き付きの原因、DPFの早期体積(すすがたまりやすくなる)を招きます。

少なからず著者はこの案件で、数十万もの費用を負担しなければならないユーザを多く見てきました(もちろんメンテナンス方法に問題があるわけですから、保証にはなりません)。

まとめ

今回は、エンジンオイルの種類についての説明をしました。

基本的に、エンジンオイルについてはガソリン、ディーゼル(DPF付き)の区分をしっかりと区分けして使用していれば、大きな故障になることはないと思います。

著者自身も、オイルの選定を間違えたからと言って大きなトラブルになったことはありませんし、あまり聞いたことはありません(DPF車を除いて)。

それよりも交換サイクルを守り、こまめな交換に心がけることがなにより大切なことだと考えています。

もちろん、緊急時を除いて指定のオイルを使うことがベストなのは言うまでもありませんので、指定以外のオイルを使用する際は自己責任でお願いします。

それでは!

 

ABOUT ME
ichiaru
30代中盤より英語学習を始め、TOEICスコアを350→825に向上。2000回以上の英会話レッスンを経て英会話力を習得し、外資系企業に転職。現在もさらなる英会話力向上を目指しています。ブログでは、いままでの学習経験をもとに英語の勉強法などを発信中。