こんにちは!
管理人のいちあるです。
今日も、前回の続きでエンジンオイルについて話していきたいと思います。
本題に入るまえに言っておきますと、記事に書く内容は私の個人的な意見です。このホームページに書かれた内容は誰の、そしてなんの忖度もない(つまりはなんの営利目的もない)記事ですので、安心して読み進めていただければと思います。
それでは本題です。前回はエンジンオイルの種類についてのお話でしたが、今日はどの程度の期間でエンジンオイルを交換すべきかについて、私の経験を踏まえつつお話をしていきたいと思います。
製造メーカが指定するオイル交換サイクル
メンテナンスノート記載の交換サイクル
まー、私も車好きだったので車を初めて買った当時(R32 GT-Rに乗っていました)、3000km毎、しかも4ℓで1万円以上もする100%化学合成油を購入し交換していました。
その当時は、それが正しい交換サイクルであると信じてやみませんでした…
代表的な国内メーカが推奨するオイルの交換サイクルは以下の通りです。
車種 | 標準交換時期 | シビアコンディション |
ガソリン車(ターボ車除く) | 15,000km、または1年 | 7,500km、または6ヶ月 |
ガソリンターボ車 | 5,000km、または6ヶ月 | 2,500km、または3ヶ月 |
ディーゼル車 | 5,000km~20,000km、または半年~1年ごと | 2,500km~10,000km、または3ヶ月~半年ごと |
車種によって異なるので、メンテナンスノートを確認してください、とのこと。主に①~③のケースがあるようです。
車種 | 標準交換時期 | シビアコンディション |
① | 10000kmまたは12ヶ月ごと | 5000kmまたは6ヶ月ごと |
② | 15000kmまたは12ヶ月ごと | 7500kmまたは6ヶ月ごと |
③ | 5000kmまたは6ヶ月ごと(ターボ装備車) | ーーーーー |
日産の場合も、車種によって細かく分かれているようですね…。おおよそ以下のケースが多いみたいです。
車種 | 標準交換時期 | シビアコンディション |
車種により異なる | 1年/15,000km | 6ヶ月/7,500km |
という結果です。
推奨すると書きましたが、これはいずれもメンテナンスノート記載の交換サイクルです。言い換えると、整備要領書に記載されたオイル交換目安ということです。
指定された交換時期で交換しないとどうなる?
一言でいうと、壊れます。
焼き付くというよりは、白煙モクモク、エンジンオイル消費が激しいというところでしょか。
ただ、逆をいえば、この指定期間を守って「白煙モクモク、エンジンオイル消費が激しい」という事態を招いてしまったのであれば、保証として無償修理をしてもらえるはずです。
保証を適用するには、正規ディーラでエンジンオイル交換をしているのであれば、整備カルテなどがあるため問題はないですが、ほかの整備工場やガソリンスタンドでオイル交換をしている場合は、交換のエビデンスが必要になるので、領収書などを保管しておくことをおすすめします。
注意しなければならない点は「保証として無償修理をしてもらえる」最低の交換時期がこのラインということです。
一般的なディーラでおすすめされている交換時期
だいたいどこのディーラも5,000km/6か月のいずれか早い方で交換をおすすめしているようです。
6ヶ月というのは、6か月ごとに有料点検(法定点検ではない)という商品を販売しているディーラの戦略でしょうか(という著者の独断てきな見解)…??
まー、エンジンオイルも酸化しますので6か月を超えれば性能は低下します。悪くなるのは悪くなると思いますが、1年間で5000kmを超えない程度の低走行距離であれば、交換する必要はないと思います。
少なからず、著者の経験上5,000km/1年以内のペースで交換をしている車が、エンジンオイルの交換サイクルが長いことが原因となって故障した事例は聞いたことがありません。
著者は5,000kmまたは1年のいずれか早い方で交換することをおすすめします。理由はのち程。
交換スパンを大きく超えてしまった場合の対処
交換サイクルを大きく超えてしまったエンジンの状態
例えば、忙しくてエンジンオイルの交換時期を大幅に超えてしまった場合。
例えば「5000kmで交換しているけど、今回は10,000kmで交換してしまった」、「交換サイクルを半年延ばしてしまった」など…
この程度であればまったく問題ありません。がっ!!いくどとなく、交換サイクルを超えてしまった場合、ピンチです。
なぜかというと、エンジン内部の燃焼によって生成されたカーボンやスラッジといった汚れがエンジン内に堆積し、がっつりとこびりついてしまうからです。
一度こびりついたら最後、そのあとどんなにオイル交換をしてもスラッジが取れることはありません。
以下は実際に私が経験した症例です(汚れていてヤバイなというのがわかると思います)。
この車は15,000kmで交換したり、20,000kmで交換したりを2から3サイクルほど繰り返し、こんな状態になってしまいました(総走行距離は80,000kmくらいだったと思います)。
エンジン内部の汚れがヘドロ状になってしまったら
「5,000kmで交換するべきところを10,000kmで交換してしまった!」こんなのが1回ある程度であれば、その後のオイル交換サイクルを正常化してあげれば大きなダメージは残らないと思います。
ただし、前述の写真のような状態になってしまったらどうすればいいのでしょうか…
筆者が思う対策としては以下の通りです。
フラッシング剤を使う場合は注意が必要です。
フラッシング剤には堆積したスラッジやカーボンを分散させる効果があります。汚れが分解され柔らかくなることによって、エンジン各部に留まっていた汚れが動き出してしまい、エンジン内部の潤滑路に流れ込み、塞いでしまう可能性があります。
それが、潤滑不全を起こし、エンジン自体に大きなダメージを与える結果を引き起こしかねません。
「少し乗りすぎてしまったな…」程度であれば、フラッシング剤を強くおすすめできるのですが、カーボンやスラッジが堆積しすぎてしまった状態では逆におすすめできません。
もし、オイルが消費する、音がする、白煙がモクモク…という状態であれば、もう…手遅れですね。
エンジンのオーバーホールが必要です。といってもエンジン内部のカーボンをすべて取り除き、ダメージのある部品のすべてを交換するのは非現実的かつお財布にも負担が大きいです。
今はリビルトのエンジンや中古のエンジンもあり、そこそこの金額で購入できるため、いっそエンジン交換を検討してみるのも一つの方法かと思いいます。
ちなみに筆者の場合、そこまで大きなダメージがないのであれば何もしません!
将来壊れる可能性もありますが、黙ってお金をためて、次の車をさがします。
その他オイル交換を怠ることに起因する悪影響
エンジンを破壊するほどのダメージ、そして車両火災
実は、エンジンが壊れるだけで済むのであれば、まだいいかもしれません。
エンジンオイル交換を怠ると、車両火災を招く危険性すらあります。
エンジンの内部ではピストンと呼ばれる金属が、1分間に4,000回以上も往復運動をしており、エンジンの潤滑不全が進むと焼き付きを起こし、エンジンの金属壁を突き破って外に顔を出します(足が出るといいます)。
もし、排気管に近い場所のエンジンの金属壁が破けてしまった場合、エンジン内部の未燃焼ガスが高温の排気管周辺にさらされ、引火し車両火災につながるケースがあります。
保証整備はもちろん受けられなくなる
冒頭にも触れましたが、メーカが指定する期間でオイル交換をしていないことが原因で、エンジンが壊れた場合は保証の対象外です。
仮に嘘をついてもばれてしまいます。
というのは、エンジンのカバー(ロッカーカバーといいます)を外してエンジンの状態を見れば、オイルメンテナンスが悪いかどうかなんていっぱつでわかるからです。
もし、購入したディーラ以外でオイル交換をするのであれば、定期的に交換した記録は残しておくべきでしょう。
万が一、エンジンが壊れた場合でも「オイル交換は定期的にしています」とエビデンスを示せば、高い確率で保証整備になるでしょう。
まとめ
メーカ推奨のオイル交換時期は、冒頭に書いた通り15,000kmまたは1年というサイクルが多いようですが、正直これは最低限のオイル交換サイクルだと思ったほうがいいでしょう。
もし、保証整備が満了する年数で車を買い替えるつもりであるのであれば、このサイクルでも問題ありません。
保証期間が満了したあと、6年、7年、8年と車を使うにつれて、ダメージが蓄積されて有料で修理する…そんなことは嫌だというのであれば、最低でも5,000kmごとにオイル交換をすべきだと筆者は考えます。
エンジンオイルは5,000km毎、最低でも1年に1回は交換する
今日のまとめはこんなかんじです!
それではまた!!